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はじめに:なぜ「習慣化」が続かないのか?
「よし、今日から毎日運動しよう」「毎朝5時に起きよう」──こうした決意が三日坊主で終わってしまった経験は、多くの人にあるのではないでしょうか?その原因の多くは、モチベーション任せのアプローチにあります。
スタンフォード大学の行動科学者BJ・フォッグが提唱した「Tiny Habits理論」は、そうした失敗を防ぎ、持続可能な習慣形成を可能にする実践的な理論として注目を集めています。
BJ・フォッグとは?
BJ・フォッグ(B.J. Fogg)は、スタンフォード大学の行動デザインラボの創設者であり、人間の行動変容とテクノロジーの関係を研究してきた第一人者です。彼は「人はモチベーションではなく、行動の“設計”によって変わる」という信念を持ち、実際に多くの企業や個人が彼の理論を取り入れて成果を上げています。代表的な著書『Tiny Habits(邦題:習慣超大全)』では、誰でも無理なく実践できる「小さな習慣」の力を紹介しています。
Tiny Habits理論とは?──行動は「MAP」で決まる
フォッグは、あらゆる行動は以下の3つが揃ったときに起こるとしています:
B = MAP
- B(Behavior):行動
- M(Motivation):動機
- A(Ability):能力(簡単さ)
- P(Prompt):きっかけ(合図)
モチベーションが高くても、行動が難しければ人は動けません。逆に、モチベーションが低くても、行動が簡単で、明確なきっかけがあれば、人は自然に動くのです。
Tiny Habitsの実践ステップ
ステップ1:超小さな行動を設計する
「腕立て1回だけ」「歯を磨いた後にフロスを1本通す」など、極端に小さな行動から始めます。成功体験を得やすく、脳が報酬系を活性化(ドーパミンの分泌)して「やればできる」と認識しやすくなります。
ステップ2:既存の習慣にくっつける(アンカー)
すでに無意識で行っている習慣の直後に行動を差し込むことで、「トリガー(合図)」になります。例:
- 「歯を磨いた後にスクワット1回」
- 「朝トイレの後に深呼吸1回」
ステップ3:自分を称賛する
小さな行動ができたら、「やった!」「いいね、自分!」と即座にポジティブな感情を付加します。この感情の積み重ねが習慣の定着を促進し、自己効力感(self-efficacy)を高めます。
他の理論との比較
理論 | 共通点 | 違い |
---|---|---|
アトミック・ハビット(ジェームズ・クリア) | 小さな習慣、環境デザイン | アイデンティティの変化に焦点 |
ナッジ理論 | 行動科学ベース | 外部環境による選択誘導が中心 |
選択理論(ウィリアム・グラッサー) | 内発的動機づけを重視 | フォッグは能力ときっかけ設計を強調 |
コーチングや自己改善への応用
コーチングの現場では、「やる気が出ない」「習慣が続かない」といったクライアントの悩みに対し、Tiny Habitsのアプローチが効果的です。
- 行動目標を「非常に小さく」設定することで心理的抵抗が下がる
- 自己効力感(self-efficacy)が高まり、成功体験が連鎖する
- 感情と結びついた習慣形成で自己変容が起こる
たとえば、「朝5時に起きて運動」ではなく「目覚ましが鳴ったら布団の中で深呼吸1回」という目標にすることで、現実的な変化が始まります。
まとめ:Tiny Habitsは「自己変容の起爆剤」
Tiny Habits理論は、モチベーションや意志力に頼らず、小さな成功体験と感情の設計で人を変えるアプローチです。
人生を大きく変えようとする前に、まずは「歯を磨いた後に笑顔を作る」くらいの、Tinyな一歩から始めてみませんか?
その一歩が、やがて自己概念や生き方さえも変えていくのです。
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