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中国語に初めて触れる方に向けて、この記事では中国語の基本的な特徴を5つのポイントに分けてご紹介します。日本語との共通点、英語との類似点、そして中国語ならではの独特な要素まで、学習を始める前に知っておくと理解が深まる内容ばかりです。是非ご覧ください^ ^
① 普通话(プートンホァ)とは何か?
中国には56の民族が存在し、その中で90%以上を占めるのが「漢族(汉族)」です。漢族が使う言葉は「漢語(汉语)」と呼ばれ、漢字を使って表されます。
ただし、中国国内には多種多様な方言が存在し、同じ漢族同士でさえ言葉が通じない場合も珍しくありません。さらに、少数民族の中には独自の言語や文字体系を持つグループもいます。
このような言語的多様性を統一するために、中国政府は北京語を基準にした「普通话(プートンホァ)」を全国共通の標準語として制定しました。「普通」は“あまねく”、つまり「全国に広く通じる」という意味で、現在ではテレビ、ラジオ、新聞、学校教育などの公的な場でもこの普通话が使われています。
私たちが一般的に「中国語」として学ぶのは、この普通话です。
② 簡体字(かんたいじ)で書かれる
中国語は基本的にすべて漢字で表されます。カタカナのような音だけの文字が存在しないため、新しい言葉や外来語もすべて漢字に置き換えられます。
たとえば、
- アメリカ → 美国
- マイケル・ジャクソン → 迈克尔·杰克逊
と表記されます。
ただし、これらの漢字は日本で使われるものと一部異なります。なぜなら、中国では1950年代以降、識字率向上のために漢字の画数を減らすなどの簡略化が進められたからです。
この簡略化された文字体系を簡体字と呼び、現在の中国本土で使われている公式の文字スタイルです。台湾や香港では従来の繁体字が使われている点も覚えておくとよいでしょう。
③ ピンイン(拼音)で発音を学ぶ
中国語にはアルファベットのような表音文字はありませんが、漢字の発音を記録するための表記法として「ピンイン(拼音)」が用いられます。
ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表した記号体系で、中国本土の教育現場ではもちろん、外国人学習者にとっても発音習得の大きな助けになります。
たとえば、「我(私)」という漢字は「wǒ」とピンインで表されます。このピンインには、アルファベット表記に加えて「声調(せいちょう)」という音の高低を示す記号が付いています。
④ 声調:音の高低で意味が変わる!
中国語の最大の特徴の一つが「声調」です。これは音の高さや抑揚によって単語の意味が変わる仕組みで、日本語や英語にはあまり見られない特徴です。
基本的な声調は4つあり、同じ「ma」という発音でも以下のように意味が異なります:
声調 | 記号 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|---|
一声 | mā(-) | 高く平らに | 妈(お母さん) |
二声 | má(/) | 低い音から高く | 麻(しびれる) |
三声 | mǎ(∨) | 低く抑えて少し上げる | 马(うま) |
四声 | mà(\) | 高い音から低く落とす | 骂(ののしる) |
発音練習の定番フレーズ「mā má mǎ mà」は、初心者が中国語の発音の難しさと楽しさを同時に体験できる好例です。
⑤ 中国語の文法は意外とシンプル?
文法についても少し触れておきましょう。
中国語の語順は英語と同じSVO(主語+動詞+目的語)です。
たとえば:
- 我爱他。→(私は彼を愛している)
- 他爱我。→(彼は私を愛している)
といったように、語順で意味が変わる仕組みです。
英語のような「三単現のs」や「時制による動詞の変化」もなく、日本語のような「助詞(が、を、に)」も存在しません。代名詞も格変化しないため、初心者にとっては比較的シンプルに感じられるでしょう。
まとめ:学習の第一歩を楽しく!
中国語の学習を始めるうえで、今回紹介した以下の5つの特徴を押さえておくと、理解がスムーズになります。
- 普通话(プートンホァ):全国共通の標準語
- 簡体字:画数を減らした中国本土の公式漢字
- ピンイン:発音を表すアルファベット表記
- 声調:音の高低で意味が変わる独特のシステム
- 文法:語順で意味が決まり、比較的シンプル
最初は難しそうに感じるかもしれませんが、仕組みが分かるととても論理的でおもしろい言語です。ぜひ楽しく、ステップバイステップで学習を進めてくださいね!
コラム①:普通话を身につけて、12億人とつながる
「英語を話せると世界中の人と話せる」とよく言われますが、実は中国語(普通话)を話せることも、同じくらい、いやそれ以上に強力な“言語のパスポート”になることをご存じでしょうか?
普通话(プートンホワ)は、中国本土をはじめ、台湾、シンガポール、マレーシア、そして世界中の華人・華僑コミュニティで広く使われている標準中国語です。最新の統計によると、普通话を話せる人は全世界でおよそ12億人にのぼると推定されています。
たとえば、中国本土では人口の約8割にあたる11億人以上が普通话を話します。台湾でも約1,500万人が日常的に普通话を使用し、香港やマカオでも広東語を母語としながらも普通话が理解できる人が増加しています。
さらに、シンガポールでは家庭や教育の現場で普通话が活用されており、推定170万人が使用。マレーシアにも多数の中華系住民が暮らしており、500万人以上が普通话を話すと見られています。そして忘れてはならないのが、アメリカやカナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国に広がる海外の華人・華僑コミュニティ。ここでも約3,000万人が普通话を使用しており、言語を通じてルーツや文化を共有しています。
つまり、普通话を身につけることで、中国語圏の人々だけでなく、世界各地の多様なバックグラウンドを持つ人々とつながることができるのです。ビジネス、旅行、学術、文化交流など、あらゆる場面で普通话はあなたの世界をぐっと広げてくれます。
「英語の次に何を学ぶか?」と考えたとき、12億人と直接つながれる言語——普通话は、間違いなくその有力な選択肢のひとつです。
コラム②:中国語ってどうやってスマホやPCで打ち込むの?
中国語は漢字で構成されており、「どうやって入力するの?」と疑問に思う人も多いでしょう。実は、中国語の入力は意外とシンプルで、主に「ピンイン入力」と呼ばれる方法が使われています。
ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表記したものです。たとえば、「妈妈(お母さん)」なら「māma」となります。スマホやPCでは、ピンインをキーボードで打ち込むと、その発音に対応する漢字の候補が一覧で表示されます。そこから正しい漢字を選ぶだけなので、日本語の「かな漢字変換」と似た感覚です。
具体的には、スマホの場合は設定から「中国語キーボード(拼音)」を追加し、アルファベットで発音を入力します。PCの場合も同様で、WindowsやMacでは言語設定から中国語(簡体字または繁体字)を選び、ピンイン入力を有効にするだけで使えるようになります。
また、音声入力や手書き入力もサポートされています。特に音声入力は中国語学習者にとって便利な機能で、自分の発音が認識されるかをチェックすることもできます。
ちなみに中国本土では簡体字、台湾や香港では繁体字が主に使われますが、どちらの入力方式でもピンインでの打ち込みが基本です。
初めてのうちは、どの漢字を選べばよいか迷うかもしれませんが、使っていくうちに学習機能が働き、よく使う単語が優先表示されるようになります。語彙力を高めながら、自然と入力もスムーズになるでしょう。
つまり、中国語の入力は「発音がわかれば打てる」仕組み。学習の一環として、ピンイン入力を取り入れてみるのもおすすめです。
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