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コーチングとティーチングの違いを3つのポイントから解説【現役プロコーチの視点】|ライフコーチング |コーチング・エル

2022年9月25日

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コーチングとティーチングの違い

コーチングとティーチングの違い

コーチングとティーチングの違いを3つのポイントから解説【現役プロコーチの視点】|ライフコーチング |コーチング・エル
悩むクライアント候補

あの~、コーチングとティーチングって何が違うのかよく分からないのですが、、、

確かにややこしいですよね。じゃあ僕の考えを共有しますね!

コーチングとティーチングの違いを3つのポイントから解説【現役プロコーチの視点】|ライフコーチング |コーチング・エル
コーチ刈谷

コーチング業界にいると頻繁に耳に入る話題である“コーチングとティーチングはどう違うのかですが、今日はその違いを3つのポイントから解説します。まずは定義から見てみましょう。

コーチングとティーチングの定義

コーチングとティーチングの違い
まずは、定義から

ティーチングの定義

学校の先生や英語の講師などを思い浮かべると分かりやすいでしょう。一定の知識や経験を持った専門家が、その知識を生徒に教えるというスタイルです。例えばTOEICをイメージしてみましょう。TOEIC900点を持っている講師が900点を超える為の単語の覚え方、文法の学習方法、リーディングやリスニング力の伸ばし方、試験対策の教授など、ありとあらゆる方法を指導します。関わりにも特徴があり先生がで生徒がという上下関係がはっきりしています。教えてもらうという特性上、生徒が受け身になりやすいというデメリットがある一方、目的意識がはっきりしている生徒にとっては、短期的に知識を吸収できるといったメリットもあります。

コーチングの定義

これに比べ、コーチングでは基本的に教えません常に答えはクライアントの中にあり、理想の状態と行動を引き出し、コーチングのスキルである傾聴、質問、フィードバック、要望などを使用することで、学びと行動を促進します。視点は理想の状態(未来)に当てることが多く、クライアントの理想の状態をクライアント自らが探し当てることや行動をサポートする為、クライアントは主体的であることが前提になります。一定の知識や経験を持っている人にとっての効果が高い一方、目標に対しての知識や経験を必要とする段階、また、経済的にも精神的にも自らが責任を負えない段階の方には成果が限定的になるといったデメリットもあります。また、主体性という精神面を育むといった特性もあるので、コーチとクライアントには長期的な関わりが必要になります。

コーチングとティーチングにおける3つの違い

1. コーチは基本、教えない

コーチングとティーチングの違い
コーチングは教えることが目的ではありません

その名の通り、コーチは基本的にティーチング(教える)はしません。国際コーチング連盟の規定でもコーチングでは「ティーチング、メンタリングをしてはならない」と明確に示されています。これは、ティーチングを施すことで、クライアントがどうなりたいかよりも、コーチがどうしたいかに視点があたってしまうことでクライアントが受け身の状態になるリスクがあるためです。その状態だと、コーチがいないと何もできない”依存型”の関わりにもなりかねません。コーチングでは常にセッションの中心はクライアントであり、クライアントが自らゴールを設定し、そのゴールに対するテーマを挙げ、常にクライアントがどうありたいかをベースにセッションが展開されます。コーチは言ってみれば”脇役”です。コーチはクライアントが自ら答えを出し、その答えに対して前進する為に伴走するパートナーのような存在です。しかし、タイトルで”基本”と書いたのは、杓子定規に「ティーチングはしない」ということではありません。ティーチングが必要と考えるコーチもいますし、実際にクライアントの成長段階次第ではティーチングが効果的なこともあります。”ティーチングをしない”というのはあくまでいちコーチング団体の考え方であり、クライアントにとって必要であると判断すれば教えるコーチもいるということです。

2. コーチングの効果を高めるにはクライアント側に一定の経験値が必要

コーチングとティーチングの違い
コーチングでは、クライアントに一定の経験が求められます

コーチングの一つの特徴は、行動を引き出すことです。クライアントの潜在能力を引き出すためにコーチが積極的な傾聴を通し、質問、フィードバックを展開しながらその人の学習と行動を最大限引き出すのですが、引き出すにはそもそもの知識や経験が必要です。例えば将来海外で活躍したいクライアントがいるとします。そのクライアントはTOEIC300点台で900点を越えたいと考えている。この方には引き出すだけでは効果的な行動計画は生まれないでしょう。300点台だと文法も単語も穴だらけ、勉強のやり方も全く分からない状態という可能性があり闇雲に引き出しても、見当違いの行動に繋がる可能性があります。コーチングは誰にでも、どんな状況にも一定の機能を果たすものだと思いますが、効果を最大化するには、やはりクラアント側に一定の知識や経験が必要です。コーチングだけを受けていればなんとかなるというものではなく、必要に応じてティーチングを受けるケースもあるということです。

しかし、逆を言うとティーチングの場合は個別案件について教えることができても、人生やビジネス全体を俯瞰した中長期な関わりにおけるコミュニケーションは基本しないので、ケースバイケースで使い分ける、または目的に合わせてどちらもできるコーチ兼ティーチャー(メンター)を探すのも一つの手です。私の場合は起業しているので、メンターコーチは起業して成功しいる方を付けています。時と場合に応じて、アドバイスも欲しいからです。

3. コーチングは対等な関係性(パートナーシップ)

コーチングとティーチングの違い
コーチングではコーチとクライアントは対等な関係

上述した通り、ティーチングは上下関係がはっきりしていると述べましたが、コーチングはこれとは逆で、コーチとクライアントの関係性は対等です。対等であるからこそ、クライアントは自分の考えを自由に、包み隠さず言葉にできます。この対等で、精神的な安全性が担保されていることはコーチングにおいてとても重要な要素です。包み隠さず、心の奥底にある潜在的な思いを口にできるからこそ、行動につながるアイディアが生まれます。これはコーチが100%クライアント信じ、クライアントもコーチを信じているからこそできることなのです。

例えば、海外大学院進学を目指しているクライアントが信頼関係の構築されているコーチから、嘘偽りない心からの言葉で「あなたならできますよ!」と言われると本当にやれる気になります。一方で進路指導の先生から「あなたには無理」と言われてしまったら可能性の芽を潰すだけでなく、立場が上の先生から言われるとその権威性も作用し、諦める気持ちを助長するかもしれません(私は実際に先生に志望校を伝えて無理!と言われたことがあります笑)

コーチは、クライアントが理想の状態に辿り着けると信じることから始まります。その人の可能性を否定するような言葉を口にしません。もちろん、99%難しいことに出来るなんて無責任なことは言えないという気持ちも分かります。どちらが良い悪いではありませんので環境次第ですが、この関係性はコーチングの大きな特徴です。

コーチはティーチングをしてはいけないのか?

コーチングとティーチング
必要に応じて、ティーチングも行います

これはケースバイケースです。生のコーチングで一切のティーチング(メンタリング含め)をしてはならないのか?と言われると、私の答えはNoです。正確に言うと、セッション中はティーチングはしないが、長期的な関わりの中でティーチングをすることはあり得ると表現する方が正確かもしれません。例えば私には、経営やマネージメント現場での体験から話を聴きたいというクライアントがいますし、これまでの人生の意思決定について話をしてほしいというクライアントもいます。これらは捉え方次第では”ティーチング”や”メンタリング”になるでしょう。

そのような時には、私は二つのことを意識しています。一つは、それをクライアントが聴くことで、何を得たいのか?を確認することです。しかし、セッション中はできる限り自分の話はしない方がベターと考えているのでコーチングの原則を守りつつ(クライアントが7割から8割話す)、最小限の共有でクライアントの求める最大の効果が出せるようにします。また、セッション中はクライアントを自分の方法論に誘導することがないよう、あくまで自分の個人的見解であることを強調します。

どうしてもコーチが2割~3割超える量で、且つスキルの教授が必要であれば、別で時間を確保しティーチングをするなどの対応が良いでしょう。私もメンターコーチを選んでいる理由は、その道の先駆者としてメンター的立場での経験も聴きたいからです。ですので教えて欲しいという気持ちはとてもよく分かります。よって、コーチングとティーチングの役割や効果を双方がしっかりと理解して、必要に応じて両者納得の上で実施するのが良いでしょう。

まとめ

本日はコーチングとティーチングの違いについて3つの視点から見解をまとめました。ちなみに余談ですが、私がメンターコーチに「〜さんの経験から教えていただきたいのですが」と言って、コーチングでは”教えない”のでそれはできませんと言われたら私はコーチを解約するかもしれません。クライアントの望むことを杓子定規にルールだからできないということは、クライアントの未来に寄り添っているとは言えません。コーチは一定のコーチングのルールをしっかりと守るけれど、柔軟に自分のリソースをフルに使い、クライアントが望む未来に向かって舵を切れるようサポートするという姿勢が必要です

私はコーチングを売っているわけではなく、クライアントの人生をサポートするためにコーチングの技術が有効だから使っています。クライアントが望むのであれば、必要に応じてティーチングもします。しかし、その時はコーチングと切り離して考えることがとても大切です。コーチングにも、ティーチングにも双方にメリットとデメリットがあります。補完して使うことで、クオリティーの高いセッションになるのではないでしょうか?クライアントがそれを求め、コーチもクライアントの成長に必要であると判断できれば両方取り入れるというのが私の考えです。

ありがとうございます
本日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました^-^

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