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ヘレン・ケラー『楽観主義(Optimism: An Essay)』Part III|Optimism Beyond(未来における楽観主義)【全文英日対訳】

この記事は約5分14秒で読むことができます。

楽観主義

はじめに

Part Iでは「個人における楽観主義」、Part IIでは「社会における楽観主義」を見てきました。
最終章となる Part III「未来における楽観主義」 では、未来を切り拓く信念としての楽観主義が語られます。


Part III Optimism Beyond(未来における楽観主義)

原文1

The future belongs to the optimist. Pessimism looks down and loses heart; optimism looks forward and marches on.

日本語訳1

未来は楽観主義者のものである。悲観主義はうつむき勇気を失うが、楽観主義は前を向き歩み続ける。


原文2

History teaches us that men have overcome difficulties only because they believed they could. Without faith in progress, the wheel of civilization would have stood still.

日本語訳2

歴史が教えるのは、人が困難を克服できたのは「できる」と信じたからだということだ。進歩への信念がなければ、文明の車輪は止まったままだっただろう。


原文3

The pessimist says, “The world is growing worse.” The optimist replies, “It is true there is evil, but it will not last. The good is eternal.”

日本語訳3

悲観主義者は言う、「世界は悪くなっている」と。これに対して楽観主義者は答える、「確かに悪は存在する。だがそれは永続しない。善こそが永遠なのだ」と。


原文4

The future is not without its perils, but it is rich with opportunities. The pessimist sees the peril and stops. The optimist sees the opportunity and works.

日本語訳4

未来には危険がないわけではない。しかしそこには無限の可能性がある。悲観主義者は危険だけを見て立ち止まるが、楽観主義者は可能性を見て行動する。


原文5

Science, education, and reform are all the children of optimism. Every discovery, every new truth, was born because someone said, “It can be done.”

日本語訳5

科学も教育も改革も、すべては楽観主義の子どもである。あらゆる発見も、新しい真理も、「それはできる」と信じた誰かがいたからこそ生まれたのだ。


原文6

I myself, shut out from light and sound, could have sat in despair. But I chose to believe in the future, and that belief has opened every door I have passed through.

日本語訳6

私自身、光と音を奪われたまま絶望に座り込むこともできた。しかし私は未来を信じる道を選んだ。その信念が、これまで私の前に現れたすべての扉を開いてきたのだ。


原文7

Optimism is the faith in which I live. It gives me courage to meet difficulties and strength to rise above them. It gives me hope for humanity and joy in the face of tomorrow.

日本語訳7

楽観主義こそ、私が生きる信念である。それは私に困難に立ち向かう勇気を与え、乗り越える力を与えてくれる。そして人類への希望を与え、明日を迎える喜びを与えてくれるのだ。


まとめ(Part III)

未来は「できる」と信じる人の手に委ねられています。
悲観主義は足を止め、不安や危機に囚われてしまいますが、楽観主義はそこに可能性を見出し、一歩を踏み出す勇気を与えてくれるのです。

科学の進歩も、教育の広がりも、社会の改革も──その出発点にはいつも「必ず前に進める」という楽観的な信念がありました。
未来を変えるのは、危険に怯える人ではなく、希望を胸に行動する人なのです。

光も音も失いながら、それでも未来を信じて歩み続けたヘレン・ケラー。
彼女の人生は、楽観主義こそが未来を切り拓く力であることを、私たちに静かに、そして力強く語りかけています。

※本記事で掲載している 『Optimism: An Essay』(Helen Keller, 1903)の原文はパブリックドメイン であり、著作権の保護期間を満了しています。また、本記事の日本語訳は既存の邦訳書を利用したものではなく、本サイト運営者による新規の翻訳です。したがって、本ブログ記事は著作権法に基づき合法的に公開されています。


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