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栄養学とニーチェ:身体を整えることは、生を問うことだった

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栄養学とニーチェ:身体を整えることは、生を問うことだった

栄養学とニーチェ:科学を読むと、哲学が読みたくなる理由

生物学や栄養学の本を読み進めていると、ふと哲学書に手が伸びる瞬間がある。

体の仕組みを知り、血糖やホルモンの働きを理解し、食生活を整える知識が増えるにつれて、ある問いが胸をよぎる。

「では、私はこの整った身体で、いったい何をしたいのか?」

科学は「どう生きるか」を教えてくれる。しかし、「なぜ生きるのか」には答えてはくれない。


身体を整えることは、意志を鍛えること

現代の栄養学や生理学は、人間の身体をいかに効率的に働かせ、病気を予防し、パフォーマンスを高めるかに焦点を当てている。
糖質や脂質、ミトコンドリア、腸内環境――身体のメカニズムは、極めて合理的に解き明かされている。

だが、そうした知識を実生活に取り入れようとすればするほど、「習慣を変える」という意志の力が問われてくる。

この意志こそ、ニーチェが語った「力への意志(Wille zur Macht)」と重なる。
人はただ健康であるために食生活を整えるのではない。より自律的に、より創造的に生きるために、自らを鍛えるのだ。


快楽の抑制と「超人」の倫理

健康的な生活には、たいてい何かしらの「制限」がつきまとう。
過剰な糖質、アルコール、加工食品といった即時的な快楽を手放すことは、多くの人にとって容易ではない。

しかしその制限は、単なる自己否定ではない。自らにルールを課し、それを乗り越えていくという創造的行為である。
そこには、ニーチェが語った「超人(Übermensch)」の面影がある。

超人とは、与えられた価値観に従うのではなく、自ら新しい価値を創造し続ける存在だ。
快楽を抑え、食や生活を選び直す行為も、まさに自己を再構築する試みであり、生き方そのものを問い直す運動なのだ。


科学の限界と哲学の自由

生物学や栄養学は、身体の構造や機能を明快に示してくれる。
しかし、どれだけ食生活を整え、運動を習慣化しても、次に出てくるのはこういう問いだ。

「この健康な身体は、何のためにあるのか?」

この問いに対して、科学は答えを持たない。そこから先は、哲学の領域だ。

ニーチェは言う。「神は死んだ」。つまり、既成の価値観や道徳ではもはや生の意味を保証してくれないということ。
それでもなお人は生きていく。だからこそ、人は自らの意味を創造する存在になるべきなのかもしれない。

なぜなら、身体を整えるとは、その創造のための舞台装置を整えることなのだから。


おわりに:科学から哲学へ、そして再び科学へ

生物学や栄養学は、私たちの身体を理解し、整えるための強力な道具となる。
一方で哲学は、その身体を使って「いかに生きるか」「なぜ生きるか」を問う。

この両者は対立するものではない。むしろ互いを補完し合う。

科学が「生の地図」を描くなら、哲学は「その旅の目的地」を示してくれる。
だから私は、科学の本を読み終えると、自然と哲学書を開く。
そして哲学を味わい尽くした後、再び科学へと戻る。

今度は、生きる意味を携えて


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