【必読！】コーチングとコンサルティングの違いとは？その他3つの対人援助職との違いとは？

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コーチングとコンサルティングの違い

コーチングは時代を追うごとに様々な領域で応用さています。ライフコーチング、ビジネスコーチング、エグゼクティブコーチング、メンタルコーチング、語学コーチングなど、領域は多種多様です。昨今ではコーチング心理学がアカデミックの分野で台頭してきており、実践的なコーチングというアメリカ型の従来の側面に、エビデンスベースを加えた欧州型の新たな価値が加わることで、コーチングはこれからもより多くの領域で応用されていくことが期待されています。一方、コーチングの歴史はまだ浅く、コーチを名乗ることは誰でもできるという現実もある為、コーチの品質にはばらつきがあります。また、資格も民間資格なので「定義」が乱立しており、選ぶ側がコーチングとは何かを理解せずにコーチングが開始され、望んだ成果につながらないといった事態が起こることがあります。コーチングを受けたいと思っている方は、コーチングとは何かを理解し、合わせてコンサルティングやメンタリングなどその他の対人援助職との違いとは何かを理解したうえでコーチングを受けることを強くお勧めいたします。それではまずはコーチングの定義から見ていきましょう。

コーチングの定義とは？

「コーチングの定義が乱立している」と上述しましたが、コーチングの定義を知る上では、世界で最も権威と実績があるといっても過言ではない国際コーチング連盟の定義を参考にすると良いでしょう。

ただ、この定義は少々抽象度が高く、解釈の幅が広いので、代表的なコーチングスクールの定義を合わせて参考にすると良いでしょう。ライフコーチングやビジネスコーチングなど、どの領域をコーチングするのか、目標達成をゴールとするのか、「成長」や「今この瞬間」にフォーカスするのかなど、スクールによって重点ポイントが異なります。代表的なコーチングスクールの定義は以下の記事をご覧ください。

代表的なコーチングスクールの定義はこちら

コーチングとコンサルティングの違い

コンサルティングとは、専門的な知識を有したコンサルタントが特定の領域での問題解決策（ソリューション）を提供するものです。コーチングでは、コーチは答えを持っていませんし、コンサルタントのように解決策やアイディアを提供することはメインではありません。コーチングの重要な技術である「提案 / 要望」を使って行動を促すことがありますが、その提案や要望を行動に移すかどうかはクライアントが決めます。最初から「答え」をもらうことが前提になっていないという部分が大きな違いと言えるでしょう。コーチは「答えは常にクライアントの中にある」を信念としており、その答えを引き出すことをお手伝いするという部分が特徴です。

コーチングとメンタリングの違い

メンタリングとは一定の経験や実績を有したメンターがメンティー（メンタリングを受ける人）に対し”指導”するというものです。ビジネス界やスポーツ界に多い印象です。コーチングはコミュニケーションをベースにクライアントの潜在能力を引き出す関わりなので、基本的にコーチは指導はしません。また、メンターとメンティーという関係性では「上下関係」や「師弟関係」になる可能性があり、メンターがこの点を意識しないとクライアントと依存的な関係性になるリスクがあります。また、指導するという関係上、メンティーはどうしてもメンターの言ったことを聞かなければいけないと言う力学が働く可能性があります。コーチとクライアントの関係性は対等であり、コーチの提案を受け入れるかどうかもクライアントに決定権があります。もちろんメンタリングは使い方次第では即効性があり、有効な場面も多々あります。メンターの指導がメンティーの適正に合っていれば大きく機能するでしょう。一方で、メンターの経験がメンティーの強みや特性とずれていると逆効果になるケースもあります。個別化して使わないと効果が出にくいのがメンタリングの特徴とも言えるでしょう。コーチングとメンタリングは関係性や関わりが大きく異なるので、受ける側も、使う側も違いを知っておくことがとても重要です。

コーチングとカウンセリングの違い

カウンセリングとは「心」の問題を解決する目的で行い、一般的に精神状態がマイナスの方に対し、コミュニケーションを通じて、心理的障害や過去の傷を癒し、正常な心理状態で社会生活を送れることを目指すものです。それに対して、コーチングはクライアント本来の潜在能力を引き出し、日々の中で自身の成長、自己実現や目標達成をすること、理想的な人生を送ることを目的としています。一般的に精神状態が「０」以上の方に対して支援するコミュニケーションです。

※余談になりますが、コーチングはカウンセリング（及び心理学）の影響を大きく受けています。とりわけアブラハム・マズローやカール・ロジャーズなどの人間性心理学の影響を大きく受けており、スキルでも重複する部分があります。ですので、コーチが自分のクライアントにはコーチングが有効なのか、カウンセリングが有効なのかを見分ける最低限の知識を持つことが推奨されます。知識を持つことで、カウンセリングが必要なクライアントを専門のカウンセラーに紹介できますし、コーチがカウンセリングの技術を身につければテーラーメイドでクライアントに対応でき、対応できるクライアントの幅が広がるでしょう。コーチング心理学概論によれば、コーチングに来るクライアントの26%は何らかの精神的な不調を患ったことがあるという研究結果もあります。よって、コーチが一定のカウンセリングや心理学の知識を有していることは、必須と言えるかもしれません。

コーチングとカウンセリングの違いの詳細

コーチングとティーチングとの違い

ティーチングは知識の保有者である先生が知識の受益者である生徒にカリキュラムなどをベースに「一方向」で”答え”や”やり方”を教えるものです。アカデミックの世界に多い印象です。コーチングとティーチングの違いは、コーチングとメンタリングの違いに似ています。コーチングでは基本的にクライアントに教えることはしませんし、ティーチングの関係性である先生と生徒のように一方向且つ主従的な関係性ではありません。コーチとクライアントは対等な関係であり、コーチングの技術「傾聴、質問、フィードバック、提案」などを通して、気づき、確認、発見、決意、行動などを促すものです。コーチングでは本質的な変化が起きるには一定の期間が必要ですが、ティーチングは知識を与えるという特性があるので短期的な問題解決に有効なケースがあります。

コーチングの基本技術はこちら

コーチングとティーチングの違いの詳細

まとめ

さて、本日はコーチング、コーンサルティング、メンタリング、カウンセリング、ティーチングなどそれぞれの対人援助職の違いを見てきました。改めて強調したいことは２つです。一つ目はコーチがこの違いを理解し、クライアント候補に説明をしているかどうかです。また、自分が提供できるリソースはどの領域なのかをしっかりと把握しておくことです。二つ目はクライアントがこの違いをしっかりと理解したうえでコーチングを受け始めているかということです。クライアントが求める種々の関わりを提供できるスペックであるコーチであれば良いですが、そうでなければ、コーチの提供するサービスとクライアントの求めるサービスにずれが生じてしまい、双方満足した結果に繋がらずに終了してしまうという残念な結果に終わってしまいます。コーチもクライアントも早くセッションを始めたいという気持ちがあるかもしれませんが、しっかりとこのステップを踏んで、双方納得のうえでコーチングを開始されてることを願っています。本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました！

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